タイガー＆ドラゴン

物語もいよいよ佳境に。先週からが、その幕開けかと思っていたら、今週からこそが言うべき展開でしたね。もちろん、小ネタは挟みつつもヘビィな物語で、どう書こうか、元々の稚拙ながら迷ったところです…。

そんなわけで「粗忽長屋」の回。恒例の枕は、いよいよ組長(笑福亭鶴瓶)。お楽しみは最後の方に…、と言うべきか、さすが本職です。まあ、あくまで本職じゃなくて組長としての高座だけど…。残すところあと2回…、まだ登場していないのはどん兵衛(西田敏行)と竜二(岡田准一)が〆になるのかな。
本編は、虎児の元に逃れてきたヤスオ(北村一輝)とウルフ商会を巡る抗争。ヤスオをかばえば、ウルフ商会が「ドラゴンソーダ」を荒らし、谷中家にも迷惑をかける…。竜二の「やっぱヤクザなんだよ」という言葉が、改めて貫かれる回でした。しかしながら、虎児の「今の自分は、死んだら悲しむ人がいる」ってな言葉もまた事実で、感慨深い所でした。
そういったシリアスな展開なだけに、虎児の「粗忽長屋」が始まった直後の、ウルフ商会の泰次(少路勇介)の怒りは痛快であり、場違いであり、笑いであり。しかし、そんなケガの功名で、ヤスオを死んだと思い込ませる“粗忽長屋”作戦は成功しました。ヤスオがヤスオを担ぎ、ヤスオと決別し、ヤスオとして決意する場面は良かったです。

しかし、その後ヤスオが送った粗忽な手紙が発端となった、事態はより危うく―。次回、ここに来て「品川心中」―、期待です。