個人的不定期雑感はてな

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DEATH NOTE“kindred spirit”

ゴールデンウィークの帰省の行きがけに買って読んでました。


どうやらジャンプ誌上ではそろそろ最終回で、コミックスも次巻が最終巻らしいです*1。「デスノート、最終回が近いらしい」とだけ噂を聞いた時は、「信じられない…」と言うよりも、「”L”編で終わらなかったのにメロ・ニア編で終わっちゃうのか」という辺りが納得いかない所でした。


そんな中で、この第11巻。序盤から、夜神月とニアがお互いに“決戦の時”を予感し予告し、満を持しての総力戦が始まりそうで一気に期待感が沸く展開でした。火口を確保するや急転直下で決着が付いた”L”編とは赴きが異なり、前述の「メロ・ニア編で終わっちゃうのか」という思いは払拭されました。


と言うワケで、その総力戦へ向けての展開が主だった第11巻―。お互い、作戦の準備を推し進め、推理を張り巡らせ、敵の動きを読み…。「裏の裏を書く」なんて程度は当たり前、どこに終着していくのか全く読めない。そんな心理戦の1つのキーになるであろう、月が魅上に指示した「偽物ノート」ひとつ取ってみても、具体的にいつ入れ替わったのか、或いは入れ替わっていないのか、を考えると状況が一変してしまう。
それが特に顕著だと思ったのが、page.97“色々”での描写。ニアは、前話で盗み見たノートの内容を元に、その偽物を作らせ、ジェバンニに更に入れ換えさせたのではないかなー、と。つまりは「偽の偽物ノート」。もし、この段階で魅上が持っているノートが本物ノートだったら、「偽物ノート」に入れ換えられていたら、書いたのに“削除”が起きずさすがに気付くはず。つまり、「そこで魅上に特に変わった様子が観られなければ…」、元から偽物ノートだったとニアが気付くことになります。しかし、魅上は「偽物ノート」から「偽の偽物ノート」に入れ換えられたことも「確認した」上で、裁きの真似事を続けている。
ということが行われているのかなー、と考えたのですが、そもそもトンチンカンな方向の考えたかも。どちらにしろ、やはりコミックスで読んでいて考察するのも不毛ですね…(_ _;;


一方で、今回はニアの描写がひとつひとつ面白いですね。Xキラの存在から、魅上照へと行き着くまでの推理のプロセスの飛躍は凄い。ニアの捜査方針でもある「決め付けてかかり、間違っていたらごめんなさい」の真骨頂でした。また、ニアはそういった活躍以外にもオモチャをイジッている描写も微笑ましい。レゴブロックだったり、クリスマスツリーだったり、鏡餅だったり…。中でも、現状を説明する際に用いられる指人形は、ニアが顔を見た人物はそっくりにデフォルメされた人形が用意され、顔を見ていない人物は似てないままだったり、芸が細かいです。そして、最後までそっくりに作られることのなかったL・キラ・夜神月と、いよいよ次巻で相まみえることになります。期待。

DEATH NOTE 11 (11)DEATH NOTE 11 (11)
大場 つぐみ 小畑 健

集英社 2006-05-02
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*1:最終回に向けての数合わせか、今回はいつもより1話多い全10話収録でした。