白夜行
東野圭吾『白夜行』、読みました。
ちょうど一年前にドラマ化されていたのにハマッて、ようやく原作本が図書館の棚に並んでいたのに出会しました。
とりあえず500ページという分厚さに詰められた物語に圧巻。
ドラマ版と違って亮司と雪穂の視点で物語が綴られる事はなく、常に第三者の視点を借りて二人のそれぞれの人生が描き出されてゆく。だから二人の接点や犯罪の影も、絶妙な描写で「予感させる」程度で明確な説明は終盤までありません。そこをドラマ版を先に見ていて“知っちゃっている”が故に、二人の人間性が表面的に描かれていく裏で「この時、こういうコトしてたんだよなあ」というのが分かるだけに余計に薄ら怖さを感じながら読み進めていました。
こうして見るとドラマ版はもちろん良く出来ていたのですが、それでも雪穂の魅力って言うのは再現し切れていない所があるなあと痛感します。
また こうした原作本を読むと大抵思ってしまうのですが、ドラマ版を見る前に読みたかったというのもまた本音^-^;; 前述の「絶妙な描写」によってどういう感慨を持ったのか興味深いです。何の伏線にも気付かず読んでしまう気もしますが…。
白夜行 | |
東野 圭吾 おすすめ平均 白夜を行く雪穂と亮司 ちっとも美しくなんかない 原作の雪穂はドラマよりさらに冷たい感じがした。 白夜に歩く意味は 暗黒に出口は? Amazonで詳しく見る by G-Tools |