個人的不定期雑感はてな

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20世紀少年

映画『20世紀少年 最終章・ぼくらの旗』、観てきました〜。
原作コミックは未読。第一章・第二章もテレビ放送を観たのみで臨みました。(だから厳密には第二章は「もう一つの第二章」しか観ていず、サダキヨ(ユースケ・サンタマリア)を本編では観ていない…)


普段 映画を(映画館で)観ないもので、考えてみれば3年前の『デスノート』ぶりになるかもしれません。そんな中で観に行ったのは、もう至極単純なんだけども「ともだちの正体って誰なんだろう」という所に尽きちゃうと思います。まんまと戦略にハマッてます(笑)。でも、それだけに凄いですよね。3作にわたって、「ともだち」の正体で耳目を惹き続けたパワーっていうのは相当なものだと思います。だからこそ、ここまで来て不用意にネタバレ知っちゃうよりは、とっとと映画観ちゃおう、って感じでした。


そんなワケでストーリー的には色々と見所もあったのですが、あえて核心の部分から触れたいと思います。
(以下、物語について書いています。直接的なネタバレ言及は避けていますが、楽しみを損なう可能性がありますので、念のため“続きを読む”で区切ります)


「ともだち」の正体は、正直な所ある程度予想できました。
ストーリーや発言から推理して、と言えたら格好良かったんですが、実際のところは配役的に当てを付けていたってだけですが…。原っぱメンバーの主要キャストのなかに居るのだとすれば、俳優として最終的に悪役としても栄え、演技力や格もあって、尚かつ『第一章』のラストで太陽の塔で待ち構えてケンヂ(唐沢寿明)と対峙したときの後ろ姿の髪型や背格好も心なしか似ているかな、という所から“あの人”ではないかなー、と予想を立てて観ていました。その結果、当たっていました!
とは言っても曖昧な直感の上での予想だったので、劇場でその正体が明かされた時には、驚きと感嘆がありました。*1


そして、一連の事件の発端を紐解くエピローグの存在が良かったです。
まさか、ここで“あのシーン”へと繋がってくるとは思いませんでした。なるほど、だからこそ「もう一つの第一章」だけでお茶を濁すのではなくて「第一章」ノーカット版をテレビ放送する必要があったんですね。この違いは大きかったと思います。
この大掛かりな事件の結末には似つかわしくない、でもホロリと後味も良いラストカットでした。


物語の要所で、T-REXの「20th Century Boy」が流れてくるのも心高鳴りました。
けど、この曲をリアルタイムで聴き入ったことがある人の方が、この作品に対する感慨も一入なんだろうなと思います。いたる場面で昭和ノスタルジーを感じさせるアイテムや設定が登場し、そのまま大人の世界へと反映させた一面もあって、いわゆる“万博世代”の方が楽しめる作品なのかもしれません。
だから、個人的にはケンヂやオッチョ(豊川悦司)、ユキジ(常盤貴子)ら原っぱメンバーの奮闘や葛藤もさることながら、彼らとは別にひとり闘い続けていたカンナ(平愛梨)に感情移入して観ていた場面が多かったです。特に終盤、ライブ会場で“血の大みそか”以来、18年ぶりにケンヂと再会する時。ケンヂの熱唱と観客の熱狂のさなか、ケンジに向けられる、安堵とも歓喜とも羨望ともとれる万感こもったカンナの眼差しが、奇しくもこの映画で一番グッときた感動でした。

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*1:厳密には“あの人”は“あの人”なので、“あの人”で正解とするのは厳しいですが、まあ表面的にはってことで。