バクマン。
『バクマン。』第5巻
- 35ページ:嬉しさと寂しさ
- 36ページ:沈黙と宴
- 37ページ:取締役とトリ
- 38ページ:窓と雪
- 39ページ:文集と写真集
- 40ページ:海と浮き沈み
- 41ページ:テコと我慢
- 42ページ:笑いとセリフ
- 43ページ:ボケとニュース
『バクマン。』第5巻です。
前4巻のときに、亜城木夢叶が頭一つ抜けてジャンプ連載を勝ち取ったので、存在感は残しつつも福田や中井らの登場はフェードアウトしていくものだと思っていたんですが、全然違いましたね。お恥ずかしい。それどころか、表紙は福田だし、次の連載会議で早くも福田と中井&蒼樹の作品が抜擢され、思いがけず、ジャンプ誌上に揃い踏みという展開になりました。
いやあ、これで俄然面白くなってきました。
正直、蒼樹紅を口説き落とすために中井巧朗が真冬の公園で執筆、とかのくだりはちょっと「う〜ん…」と怪訝に思ったけど、5巻の終盤、中井がリーダーシップを発揮する場面は見返されました。新鋭・平丸一也も、今は過酷な執筆作業に不満タラタラなキャラですけど、いずれは漫画家として転機というか開眼が訪れたりするのかなあ、と予想していると、(サイコー&シュージンに限らず)それぞれに見所のあるドラマが用意されていそうで楽しみです。
ジャンプ連載が始まったことで、いつもの裏話的な要素もシビアな物になってきました。担当交代とか契約とか、アンケート結果に一喜一憂とか。その過程でひとつ顕著だと思ったのが、「連載スタート号の発売」の描写がアッサリしていたことです。ストーリー的にはもうちょっと一大イベント的に描写しても良さそうなんだけど、その裏では第3話をどうするかという“最初の岐路”に立たされている辺り、やはりリアルだなあ。
そして、忘れちゃいけないトリシマンですよ!
ジャンプ新年会を舞台に鳥嶋さんが出てきたかと思えば、「超ヒーロー伝説の取締マン、本物だ」とシュージンのセリフ。はい、まぎれもなく、『ラッキーマン』のチョー人・トリシマンその人です。川口たろうの「首を絞められて…」という逸話まで酷似している。
さらに見逃せないのがコミックス恒例のネーム。この回の大場先生のネームの段階では、『ラッキーマン』同様、鳥嶋さんの登場とともに「ジャーンプ」の効果音が…!
もはや、大場つぐみ=ガモウひろしは公然の秘密という位置付けですが、なおもこんな形で『ラッキーマン』の片鱗を感ぜられるというのが妙に嬉しいです。
バクマン。 5 (ジャンプコミックス) | |
小畑 健 おすすめ平均 オレも鳥嶋氏に会ったら「マシリトだ!」と思うよ絶対w いつも通り内容の濃い巻☆! 相変わらず 平丸さんが 連載開始! Amazonで詳しく見る by G-Tools |