バクマン。
『バクマン。』第12巻
- 98ページ:握手と手直し
- 99ページ:悔し涙と嬉し涙
- 100ページ:余裕と落とし穴
- 101ページ:苦情と上昇志向
- 102ページ:画家と漫画家
- 103ページ:無駄と挑戦
- 104ページ:ステップとウォッチ
- 105ページ:不良品とアタリ
- 106ページ:試合と祭
『バクマン。』第12巻です。
前作『デスノート』が全12巻だったこともあって、「そろそろ佳境かな」とかねてから言ってましたが、ここに来て全然そんな雰囲気ではなくなってきました。
「PCP」のシリーズ展開も功を奏し、編集長との公約も達成。まさしく順調そのものと思われた矢先─
「『PCP』はアニメにはならない」
人気はあるんだけど、実際にマネする子供も出てくるからアニメ化は憚られる…ということらしい。こんな現実的な理由を、漫画内でも掲げているという辺りが『バクマン。』らしい(笑)。アニメ化断念の報せにシュージンや新妻エイジが反感を抱くことで、あんにテレビ業界を皮肉っているような気もするし。
そんなワケで、亜城木夢叶としてはあくまで“TVアニメ化&ヒロイン声優は亜豆美保”というのが最終目標なので、早くも次の作品を念頭に置く必要が出てきました。
その鍵となりそうなのが、前巻から登場したアシスタント・白鳥シュン。
シュージンが、彼の描く漫画にアドバイスしていくうち、原作者という立場に。正直、新妻エイジならともかく、誰彼もが掛け持ち作品を狙うっていう流れはあんまり好ましくなかったんですが、漫画に理解を示さない白鳥シュンの母親に対して、「白鳥家が誇れる自慢できる作品にしてみせる!」と啖呵を切ったシュージンはカッコ良かった!冷静な戦略家なんだけど、こういう場面での熱量がシュージンの魅力ですね。
まあ、母親はまだ納得してない様子だし、そもそも根本的に相容れない価値観があるので、そこら辺、どう展開していくのか気になるところです。
そうやって次々と新キャラにフォーカスがあたる一方、平丸一也の「ラッコ11号」が急転直下で打ち切りに(笑)。
毎回、嫌々描いてる平丸と描かせる編集者のやり取りが愉快でしたか、なんだかんだでそれも上手くいっていたので、こんな急に終わらせるとは思わなかった(^-^;; どちらかと言えば“天才型”と表現されてきた平丸、思い返せば「ラッコ11号」ってまだ処女作なんですよね。それだけに次回作は、蒼樹紅への片思い共々、真価を問われそう。
その舞台となるのは、「スーパーリーダーズフェスタ」。
平丸&蒼樹以外にも、亜城木夢叶、新妻エイジ、岩瀬愛子らも名乗りを上げ、それぞれの“次の一手”が試される。いやあ、まだまだ盛り上がる要素は健在です。
バクマン。 12 (ジャンプコミックス) 小畑 健 大場 つぐみ by G-Tools |