個人的不定期雑感はてな

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ヒカルの碁

今更ながら、最近『ヒカルの碁』読みました。
作者が『デスノート』と同じ小畑健氏だというのもあって前々から興味があったので、事ある毎に図書館から借りてきては読み進めていて、ようやく全23巻到達しました。
囲碁は知らないのですが、面白かったです。対局の一手一手を事細かに描くという感じではなかったのもあって、純粋にストーリーとして秀逸で良かったです。


なかでも、藤原佐為との唐突な別れから塔矢アキラとの再戦を経て、第一部・完へと続く流れは白眉!
佐為の姿が見つからず、碁をやめると決意したのに…。でも、伊角との何気ない対局の棋譜の中に佐為の面影を感じ取り…。ただ涙が頬を伝わり…。
ああっ、この場面特に感動でした。特にその対局を持ち込んだのが伊角だったというのもまた良かったです。その前の院生編・プロ試験編である程度思い入れのあるキャラだったし、ヒカルの涙にワケも聞かず、「何か分からないけど、お前も悩んでいたんだな」とさりげないフォローに留める辺り、さすがです。
塔矢アキラとの再戦も「2年ぶり」という程よい期間で、佐為という非現実な存在によって生まれて特殊なライバル関係が上手く昇華されていて、この第一部の読後感は良かったです。


続く第二部は、読み終わってから検索して知ったのですが、連載当時から賛否両論があったようですね。(参考リンク:ヒカルの碁連載終了(打ち切りに非ず)に関するデータベース)
事実、これだけの作品としてはこの結末は尻切れトンボだったという感が否めないです。
ヒカル自身が、本因坊秀策(=佐為)の尊厳を懸けてコ・ヨンハと対峙するという、最後の対局としてはこの上ない盛り上がりを用意していただけに惜しいです。前述のサイトを読むと、“韓国相手に安易に勝たせられない”という事情もあったようなんですが、もうちょっとエピローグに話数を割いて欲しかったかな。


個人的に読んでて好きだったキャラは、フクと社清春。
フクは、前述のシビアな院生編・プロ試験編において、ひとり穏和な表情で心の内はともかく、ほのぼのとした雰囲気が和ませてくれます。
社は、完全にギャップかな…。小畑健の画集『blanc et noir』の中で、彼のイラスト(=20巻表紙)だけは観ていたのですが、それがあの舌出しだもん。いざ蓋を開けてみれば、本編中ではあんな太々しい表情はないし関西弁だし。期せずして魅力的なキャラでした。


で、今度はコレ↓が欲しくなってしまっているこの頃…(苦笑)。

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彩―ヒカルの碁イラスト集小畑 健

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