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新選組!

大河ドラマ新選組!』が、昨日の放送で最終回となりました。
ああ、なんか感動しました。あんまりこういうドラマ/映画で泣くということはないので泣いていませんでしたが、ただただ打ちひしがれる最終回でした。『新選組!』をこの一年間、見てきて良かった!


なんで、そうした思いになったのか考えてみると、「思い起こさせる」場面が多かったからなんだと思う。最終回にも関わらず、ほとんどと言っていいほど回想シーンは使われていませんでした。しかしながら、セリフやアイテム、その描写に試衛館の頃、壬生浪士組の頃、そして新選組…数々の場面が甦ってきて、今へと繋がっていることを実感する。
中でも印象的だったのが、近藤勇(香取慎吾)が斬首へと向かう際に、部屋に投げ捨てられたコルク…。ふで(野際陽子)の「近藤勇、よく闘いました!」…。
そして、処刑の場へと座った近藤勇が見たのは、川。川で泳ぐ蛙の姿。そんな描写に自分が思い出したのが「井の中の蛙 大海を知らず しかし井戸の深さを知る」という言葉。第6話『ヒュースケン逃げろ』で、勇がヒュースケンに言い返した言葉である。こんなことを思い起こさせる描写が、偶然だったのか意図していたのかは分からないけど、ヒュースケンとの出会いもまた勇の礎の一つだっただろう。


そんな勇を助けようとする仲間たち。原田佐之助(山本太郎)、斉藤一(オダギリジョー)。そして、呼ばれず出てくる滝本捨助サマ(中村獅童)の登場!ここにきて、まだ笑わせるか!と言わんばかりの出で立ちの捨助ではあったんですが、カッちゃん(=近藤勇)を助けたい思いは人一倍。新選組を名乗り、ただただ躍起に突進する姿は、格好良かった。


そして、いよいよ斬首の時…。
遠く、宇都宮城を攻めていた土方歳三(山本耕史)もまた、コルクを握りしめ、闘っていた。その想いが通じたのか、勇の最後の言葉は「トシ…」。
最終回タイトル『愛しき友よ』は、ここに掛かっていたのか。考えてみれば凄い言葉である。「思い起こさせる」ことを勝手にテーマにして書いてみましたが、「トシ…」という一言は、親友であり盟友であり戦友である近藤勇自身を象徴している言葉とも感じられる。その一言を最後に、幕を閉じ―完。思い返せば思い返すほどに良かったです。


ああ、しかし、もう来週から『新選組!』は見られないのか、♪ラッララーララララー…は聴けないのか、と思うと、終わってしまった実感が沸いてきて、数々の場面が浮かんでは消え、放送終了後、一時間ぐらいはボーッと浸っていました。茫然自失。アホだ、自分…(^-^;;


一方で、『新選組!』最終回の感動は、テレビ朝日『SmaSTATION-4』での新選組!最終回前夜祭が良い後押しになっていたことも付け加えておきます。
なんてったって、近藤勇はもちろん、生放送に沖田総司永倉新八、原田佐之助、藤堂平助島田魁井上源三郎、山崎蒸の面々。加えて、山南敬介、土方歳三も生中継で出演である(あえて役名のみで表記)。もう、最終回を前に壮観でした(笑)。三谷幸喜氏も出演してましたが今回に限っては印象が薄いのが残念…。