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Mの悲劇 最終回

『Mの悲劇』が昨日の放送で最終回でした。このクールで、一番見ていたドラマで終盤の波乱の展開は見逃せませんでした。
思い返せば、今更書いても信じてもらえないのだろうけれども、スタート当初の展開からどこかしら【久保明(佐々木蔵之介)】はいずれ裏切り者になりそうな怪しげな存在ではあった。それは、やはり一癖ありそうな【佐々木蔵之介】が演じていた、という部分が大きい。この人は、最近色々なドラマでよく見ますし、主役ではなく脇役ながら俳優さんとして好きな人でもあります。まあ、あくまで「この人が出ているから見る」のではなく「見ているドラマにこの人が出ていたら注目する」という感じ。


そんな最終回。【】の狂気がいよいよ衛(稲垣吾郎)へと肉迫し、憎悪の過去を告げる場面は、あらゆる憎しみがやり場のないわずかな虚しさとともに同居していて、【佐々木蔵之介】の演技が見事だったと思います。ただ、その憎悪が払拭されたかと思えば少し疑問で、刑務所に拘置された彼に対する、衛の母(吉行和子)の言葉は謝罪の重みこそあれ、むしろ溝は深まってしまったのではないだろうか、と感じてしまいます。


それでも、こうして美沙(長谷川京子)との出会いに端を発した一連の事件は幕を閉じた。終盤は美沙とも誤解は解けたものの、それでも当初の復讐は凄まじいものがあり、
有紀(岡本綾)が言った「(衛は)美沙さんと会えて良かったんだよ」は少し言い過ぎではないか(^-^;; しかし、この事件の影響で衛も一回り逞しくなったのも事実。紆余曲折がありながら、再び“日常”が始まろうとしていた―。
と言うところで終わっていないのが、このドラマの良かったところでした。街中で、衛は「助けて下さい!」という声を聞く。振り返ると、チンピラに暴行を受けている男性…、一年前の自分の姿そのままだった。
「自分の身は自分で守る」「知らず知らずのうちに人を傷つけている」―、あらゆる悲劇を生んだ自分の選択。その選択に、再び立ち上がれるか。どうする衛!


完。